
ずっと前に買った『梅里雪山―十七人の友を探して 』(小林 尚礼 著)を読み終わった。
梅里雪山は、なんか昔部室の本棚に事故報告書があったなーっていう程度の知識しかなかった。
その遭難の事も、梅里雪山という山の事も少し知識が深まった。
この本はなんというか、山の本というより、小林さんの視点から見た「世界の変化」みたいなものを描いているように思えた。
仲間を奪った山から征服の対象、そして不可侵の聖なる山へ。
そういう長い時間をかけての変化を感じられた。
心惹かれる『チベット仏教』の世界観にも少し触れられた。
ちょっとだけアイヌの宗教観に近い感じがする。
聖なる山、梅里雪山に飛び込んで勝手に日本人が死んで汚した。
それって、日本人にとってみれば、外人が大仏でクライミングして落ちて死んだ、みたいな感じなのかなあ?
あの鼻の穴をアンダーで取って、眉毛にランジ! みたいな?
いや、きっともっと侮辱的。
僕らはきっと”無宗教”という"宗教”の信者だから。
この本は出版記念の写真展を法然院で開催していて、それで買ったものだ。
法然院に白い山というのは、なぜかすごくしっくり感じた。
雰囲気に流されて買ってしまったが、買って良かった。
本の方向は無視して言ってしまうならば、僕はこの白いエサオマンのようなひときわ目立つ姿に惹かれ、"登ってみたい!”と強く思ってしまった。
『山で死ぬ』というコトを思いつつ、最後の一人が見つかるといいなあと祈り、本を閉じた。